眼科センター

　濁った水晶体を超音波で細かく砕いて吸い取り、代わりに人工水晶体（眼内
　　レンズ）を目の中にいれる手術です。・・・・「超音波乳化吸引術」
　　この手術は、黒目（角膜）と白目（強膜）との境目のわずか３ミリ弱の小さな
　　切開創から行います。　切開創が小さいので糸で縫う必要はありません。

　また、主に点眼による麻酔をしますので、痛みもなく、より快適に手術を受け
　　ていただくことが可能です。
　

　手術は通常10分ほどで終了します。

　残念なことに、白内障の進行を遅らせる薬はあっても、白内障を治す薬は
　　ありません。完全に治す方法は手術しかないのです。
　
　　白内障が軽度で日常生活にあまり影響のない段階では薬で進行を予防し
　　ます。しかし、日常生活に不自由を感じるぐらいに視力が低下した場合は、
　　手術による治療をおすすめします。

　　白内障が重くなる前に手術を受ける方が手術も簡単で、良い結果も出し
　　やすくなります。

　人それぞれ白内障の原因や程度が異なりますので、医師の診察や検査を
　　受け、しっかりと説明を受けてから手術を受けて下さい。
　　もし疑問に思うことがあれば医師や眼科スタッフに質問して下さい。

　白内障の進行程度や合併症の有無により個人差があり、特に難しい症例は
　　 30分以上かかる場合も稀にあります。たとえば、白内障が進行して石のように
　　硬くなっている場合は、超音波で砕くことができないので、濁った水晶体を丸
　　ごと取り出します。・・「嚢外水晶体摘出術」
　　また、水晶体が入っている袋が弱い症例では、稀に手術中にこの袋が破れ、
　　眼の中央にあるゼリー状の硝子体が傷口から出てくることがあります。
　　さらに、水晶体を支えているチン小帯が弱っている場合は、稀に手術中に水
　　晶体が外れてしまうことがあります。
　　いずれも手術前の検査では把握することは困難です。ほとんどの場合、眼内
　　レンズの挿入は可能ですが、手術に時間がかかったり、手術が二度にわたる
　　ことがあります。