分類・眼底所見・自覚症状・治療について
血糖が高いと血液に粘り気が生じ、毛細血管をつまらせたり血管壁に負担をかけます。
そのために、毛細血管が豊富に分布する網膜(カメラのフィルムにあたる重要な膜)に
酸素や栄養が不足し、眼底出血や硝子体出血などの症状を示す「網膜症」となります。
この病気の困ったところは、病気は進行しているのに目の痛みや、視力障害などの
自覚症状や、外見の変化が現れないことです。それだけに、病気が発見されるのも
遅れ、気づいた時にはかなり重症になっていることも決して少なくはありません。
糖尿病と診断されたら自覚症状の有無にかかわらず、必ず眼科で検査を受けて
下さい。
眼科センター
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糖尿病網膜症について
糖尿病網膜症とは?
成人の失明原因の1位です。
内科的な血糖コントロールが治療の第一です。
それとともに止血剤や血管拡張剤などの内服薬を投与して、経過観察を行います。
治療
全くありません。
自覚症状
網膜の小出血
毛細血管瘤
白斑(脂肪・蛋白質の沈着)
眼底所見
注意:初期の網膜症
(単純網膜症
)
積極的な治療を考えます。
治療方針を正確に決めるために、血管に造影剤を入れて、眼底血管の
造影検査(蛍光造影検査)を行います。
新生血管の発生を防ぐために「
レーザー光凝固療法
」を行います。
この時期を逃さないことが治療のポイントです。レーザー光凝固は外来で
行います。
治療中はまぶしかったり、少し痛みを感じることもありますが、1回の治療
は20分程度です。 数週間毎に、必要に応じて数回続けます。
治療
ほとんどありません。
自覚症状
細小血管拡張・閉塞・走行異常
軟性白斑(神経線維の虚血)
網膜浮腫(網膜のむくみ)
眼底所見
やや危険:少し進んだ網膜症
(増殖前網膜症)
ここまで進行すると光凝固治療では難しい場合があり、
硝子体手術
が
行われます。
硝子体手術により、約80%の確率で網膜症の進行を防ぐことが出来ます
が、悪化した症状では視力を完全に取り戻すのはむずかしくなります。
治療
軽度〜高度の視力低下
ときに失明
自覚症状
新生血管の発生
(もろく破れやすい異常な血管)
硝子体出血
網膜剥離
新生血管緑内障
危険:かなり進行した網膜症
(増殖網膜症
)
眼底所見
日常生活での注意点
食事: 食品交換表を活用し、バランスよく食べる。
運動: 医師の指導に従って、自分の症状に合った適度な運動をする。
睡眠: ぐっすり眠って心身ともにリラックスする。
お酒とタバコ: お酒とタバコは努めて控え目にする。
定期検診: 内科・眼科で定期的に検査を受ける。
糖尿病網膜症やその他の合併症の予防は、血糖コントロールが基本です。
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